「秘めフォト」は脱皮のようなもの
2021年早々に、自分の価値観が大きく変わった出来事があった。
その現場は名古屋天狼院書店。
参加したイベントは、女性限定の「秘めフォト」だ。
初めて天狼院書店のことを知ったのは、三宅さんが語る、恩田陸さんの記事がきっかけだった。
http://tenro-in.com/articles/team/32148
この記事が非常におもしろく、ここからわたしは恩田陸小説にハマったことから、「そもそも天狼院書店とは何ぞや」と興味を持ち始めた。
いつか行きたいと思っていた矢先、名古屋の久屋大通公園の再開発で、天狼院書店が出店すると聞いた。早速 遊びに行った。
天狼院書店では書籍も興味深かったし、いただいたご飯も美味しかった。
しかしそこでわたしが1番気になったのは、「秘めフォト」という撮影サービスの告知であった。
そこに貼り出されたチラシに載っていた女性は、セクシーでドキッとするくらい美しかった。
家に帰ったあとはGoogleで「天狼院書店 秘めフォト」と検索し、何度もページを見に行った。
そのページから引用すると、秘めフォトとは、<自分史上最高にSEXYな1枚を撮る、女性限定のまったく新しいフォトサービス>だという。
イベント詳細ページによると、その秘めフォトに参加した方からの、結婚や妊娠の報告も多いとのこと。
「写真を撮るだけでしょう?結婚や妊娠ってどんな因果関係があるの?」と正直、半信半疑だった。
わたしの背中を押したのは、天狼院書店で見た告知チラシの衝撃と、リピート率86.5%という数字だったかもしれない。
秘めフォト当日。
感想を一言で言うと、楽しかった。
本当に楽しかった。
告知チラシの女性や、イベントページに写真が載っている方も大抵 脱いでいたが、最初はまさか自分がカメラの前で脱ぐなんて、考えられなかった。
しかし、秘めフォト全体の空気が、自分を開放的に、自由にする。
三浦さんがカメラのシャッターを切るたび、三浦さんからも、周りの女性たちからも、「その表情、良いね!」「すてき!」と言っていただけた。
その声が気持ちよかった。
最初は敬遠していたが、どんどん見られたくなるし、撮られたくなるのだ。
本当に、不思議なことに。
太くて恥ずかしいとずっと思っていたお腹や太もも、お尻。
太ももにある、ほくろの塊。
全部嫌いだったのに、それすら認めてもらった。
いつからこうなったのか今ではもう覚えていないが、これまでのわたしは自己肯定感がとても低いままで生きてきた。
自分で自分を認めることが、うまくできなかった。
承認欲求に苛まれ、「他者から必要とされたい」という一心で、彼氏でもない男に抱かれた夜は何度あったことか。
それでも心は満たされなかった。
秘めフォトを経験して、できあがった自分の写真を見て、「もしかしてわたしもセクシーなのでは……!」と思えた。
傷もほくろも、気になる体も、それらすべてを引っくるめて自分ということに気づく。
自分を肯定できるようになった、貴重な機会だったのだ。
秘めフォトを体験して1ヶ月以上経ったいま、改めて思うことは、「秘めフォトは脱皮に近い」ということ。
そう、自分の殻を破るのだ。
そしてわたし自身、自分の中の、「こうあるべき」といった固定概念をすべて取っ払えた。
体験のあとから続けている筋トレがもっと効果が出てきたら、また秘めフォトで撮ってもらおうかな。
そのときは小道具も持っていこうかな。
……そんなことを考えていると、もっと撮られたくなって、気持ちは前向きになる。
秘めフォトは、日々を乗り越える力になるのだ。
秘めフォトのあとの結婚・妊娠報告に因果関係は無いと、三浦さん本人もおっしゃっていた。
たぶん、次はもっと綺麗に撮ってもらいたいと自分磨きするといった行動が、繋がっているのではないだろうか。
もしかしたら秘めフォトは、自己プロデュースの一環のように作用しているのではないか。
わたしの身には報告できるようなことは起きていないが、自分を好きになれた。
もちろん、秘めフォトでの撮影がきっかけだ。それは誇っていいだろう。
今年のわたしの目標のひとつが「視野を広げる」だ。
まさに秘めフォトは、視野を広げるきっかけになっている。
その延長でいま、ライティング・ゼミを受けている。この人生、なかなかおもしろい。
自分を好きになれたことで、やりたいことも増えている。
コロナ禍で鬱になったときとは考えられないくらい、自分自身も前向きになっている。
そんな力が秘めフォトにはあるようだ。
高リピート率にも納得。
友達にもぜひ勧めたいフォトサービスだ。