今こそ、生理の話をしよう~わたしの婦人科受診記録~
女性の人生に付きまとう、「生理」という問題。
なかなか語ることができず、苦しんでいる方もいるのではないかと思う。
数年前のわたしも、その一人だった。
以前、 うつ病になってから変わった世界 という記事で自分の経験談を書いた。
そのときに読んでいただいた方が、記事から学びがあったと教えてくれた。
そのことを思い出し、何か伝えられるかもしれない……と考え、今回生理の話をしようと決意した。
わたしが最近、よくかかっている病院といえば、精神科の他だと婦人科。月1回~2ヶ月に1回は受診している。
婦人科って敷居が高い、わかる。行きづらい、それもわかる。
けど行ったほうがいい気がする……そんな方にはぜひ読んでほしい。
苦しむ女性だけでなく、もちろん男性にも。
わたしは前々から、生理不順気味だった。
何かがおかしいと気付いたのは、20歳頃だったと思う。生理が半年ぐらい来ない。
一応、妊娠検査薬も使った。しかし妊娠でもなさそうだ。
当時住んでいた家の徒歩圏内に総合病院があったので、そこの婦人科へかかることにした。
院長である婦人科医から診断された病名は「多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群」。
「妊娠はしづらいかもね」と言われたことは、一生忘れないだろう。
この病気……というか、どちらかというと体質のようなものらしいが、卵巣に男性ホルモンがたくさん作られてしまうせいで、排卵しにくくなる疾患を指す。
排卵されない卵胞は、卵巣にとどまるため、たくさんの卵胞(嚢胞)が見られるのでそう呼ばれるらしい。
症状としては無月経や月経不順、にきび、多毛、肥満など。排卵していないため、不妊の原因になることもある。
(参考:http://www.shimane-u-obgyn.jp/patient/patient-other/133/141/149 島根大学医学部産科婦人科ホームページ)
つまり、当時のわたしは、自力で生理が起こせなかった。そこで治療を開始した。
同じ病気の方が増えているらしく、女性の20~30人に1人の割合で現れるそうだ。芸能人の方でも、矢沢心さんを始めとする様々な方が公表されている。
しかし大学時代のわたしは、途中で通院をやめてしまった。
行かなきゃとも思うのに、就活や卒論を言い訳にしていた。
その次に婦人科に行ったのは、社会人になってから。アフターピルをもらったときだった。
もちろん既往歴も話した。
そのときの医師が低用量ピルを勧めてくれて、そこから5年くらいは毎日1錠ずつ飲んでいる。
引っ越しなどで婦人科は変えつつ、今の病院を初めて受診したとき、ちょうど子宮頚がんの検診があった。
既往歴を伝えて内診をしてもらったら、「(この病気は)もう治っているよ、これはもう過去のことだね」と言っていただけたのが本当に嬉しかった。
そこから、低用量ピルの中でも月経困難症向けのピルに変更した。
もともと生理痛がひどく、それと同時にPMS(月経前症候群)もひどい傾向にあったので、今はだいぶラクになった。
低用量ピルにわたしは救われたわけだが、ネットなどではよく叩かれやすい。
原因の根底にあるのは、そこまで理解が追い付いていないせいだと思っている。
ピル=避妊目的。ビッチ(※わざと、この言葉を使いました)だけが飲むもの、そういう誤った認識が現代にも蔓延っているようで、ただただ悲しい。
もちろん避妊の目的もある。
それ以上に、生理を調整したり、生理痛を緩和させたり、といった治療目的のものでもある、ということは頭の片隅にでもあると嬉しい。
もちろん、低用量ピルのすべてが良いというわけでもない。
血栓症という副作用のおそれはあるので、定期的に血液検査を行ってもらっている。
最近見ているYouTuberの方が昨日、生理痛を体験してみるという企画をやっていた。(参考: https://youtu.be/reChII_KIO4 アイドルのいる生活)
動画に登場する男の子が言っていたが、多分、男性はこういう機会でもないと「生理」について考えないと思う。
生理が起こるのは、体の仕組みとして女性だけ。男性には、なかなか伝わらない。また、生理痛が軽い方には、重い方の気持ちがわからないこともあるはず。
大事なのは、相手を理解しようと思うことだろう。
10代の頭から50歳頃の閉経まで、ほぼ毎月起こる。
生理痛がひどいときは、女性に産まれてきたことを恨んだこともある。
下腹部の不快感と、物理的な痛み(頭痛、腹痛、腰痛など)、そして精神面も安定しなくなるのだ。
もちろん、人それぞれで症状は異なる。
軽い人もいれば、重い人もいる。先月は軽かったけど、今月は重いこともある。
一概には言えないけれど、痛みを我慢している方、生理の回数が明らかに多い方や少なすぎる方など……ぜひ、婦人科へ行ってみてほしい。
内診が怖い方も、多分必要に応じてしか実施されないと思うので、それについては婦人科医に相談してほしい。
……と言いつつ、わたしも未だに内診は苦手である。あれは慣れないなぁ。
この記事が、どこかで悩んでいる人に届くことを願って。