初めてのフォト散歩と、そこから広がる景色

5月5日、ゴールデンウィーク最終日。

久しぶりに名古屋天狼院書店へ赴いた。


ライティング・ゼミを受講しているおかげなのか、天狼院書店には(勝手に)親近感を覚えているものの、実は店舗に向かうのは4ヶ月ぶり。

今年始めに衝撃的な体験をした、秘めフォトぶりだった。


「秘めフォト」は脱皮のようなもの という記事でも書いた通り、秘めフォトをきっかけに前向きになり、自分を好きになれた。

そして今はライティング・ゼミを受講することで、今まで考えていた「文章を書くこと」とは違った観点でライティングのことを捉えられている。


そうやって、天狼院書店のイベントやゼミに参加するたびに、既存の考え方をいい意味で壊される。

今までは当たり前に受け入れていた思考や、ものの見方が変わっているように感じるのだ。


さすが、【「本」だけでなく、その先にある「体験」までを提供する次世代型書店】、と堂々と謳っているだけのことはある。

 

秘めフォトが最たる例なのだが、基本的にわたしは撮られる側に立っている。

自分で写真を撮るということには、正直、全然興味がなかった。


例えばランチの写真を撮るのも、Foodieというスマートフォンのアプリ一択。

そのアプリ内のフィルターを変えて撮るだけで、満足していた。

Instagramを始めて5年ほど、とにかくインスタ映えが狙えたらそれでいいと思っていた。


そんな矢先に見つけた、名古屋天狼院のフォト散歩企画。

普段ならあまり引き寄せられないはずの、写真にスポットを当てたイベント。

それなのに気になったのは、「スマートフォン限定回」というタイトルだったから、だと思う。

 

わたしの手元にあるカメラといえば、CASIOのコンデジのみ。

周りが一眼レフやミラーレスを買ったと聞くたび、そもそも一体どう違うの? コンデジで、いや、スマートフォンで充分じゃない? 今まではそう思っていた。

わたしのスマートフォンSONYXPERIAだし。安心安定の画質だもん、と。


これは完全に偏見だが、本格的な一眼レフやミラーレスを買った人は、なぜか上から目線で来る気がして(※本当に偏見です)、少し拒否反応を示していた。

周りが本格派なのに、自分だけコンデジだとおこがましいし。

しかし今回はスマートフォン限定回と聞き、それならわたしでもいけるかも…! と思い、参加を決意した。

 

その日はあいにくの雨。

名古屋天狼院のある久屋大通公園や、地下にあるセントラルパークという専門店街、オアシス21など……を歩きながら、スマートフォンで撮影した。

無料のアプリ・Lightroomでの編集・加工も教えていただき、どんどん楽しんでいる自分がいた。


撮影しているうちに、日常のあらゆるものが被写体になるのだと気づいた。

今までだったら見逃していた、花壇の花。植物。専門店街の店の並び。地下鉄の改札。

当たり前のような背景全てを、写真として切り取って残すことができるのだ。


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今までも鮮やかな色はこの世界にあったはずなのに、わたしはそれをずっと見逃していた。

 

もっと味がある写真を撮りたい。フォト散歩のあと、そう思った。

このイベント参加がきっかけでカメラに興味を持ち、ここ数日、ずっと自分に合うカメラを探していた。

一眼レフよりは、持ち歩きやすいミラーレス。初心者でも扱いやすいもの。

ネットで調べ、さらには家電量販店で実物に触れてきた。

そして決めた。Canonのミラーレスを、買った。


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これまでのわたしも、ほしいものを我慢できないタチだった。

楽器も財布も腕時計も雑貨も、勢いのまま買っていた。だからお金が貯まらないのだけど。笑


今回もそう、勢いだ。

お金を払ったのだから続けるという意思だけは、ここに記しておく。

 

今月末には、フォト散歩のときに同じく1人参加だった方と一緒に、フォト部基礎講座に参加する。

フォト散歩のあとに、名古屋天狼院のこたつ席で仲良くなったのだ。


こうやって、偶然その日に天狼院書店で集まった、という共通点だけで広がる人脈も楽しい。

秘めフォトのときもそうだった。同じ回に参加した方と、Facebookで繋がっている。

 

きっとこれからわたしは、カメラ沼に落ちるのだろう。

撮る側のポイントがわかれば、自分が撮られるときにも活かせることがある気がする。

いつかポートレートも撮ってみたいし、撮られたい。


日曜日の夜に勢いで買った、ミラーレス。

これからわたしに、どんな景色を見せてくれるのか。

新たな世界の入り口に立った今、とにかくわくわくが止まらない。